昭和電器のPPS樹脂成形
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PPS樹脂は非常に優れた性質をもつ樹脂ですが、成形時にバリやガスが発生しやすく、 プラスチック射出成形材料の中では非常に難易度の高い樹脂です。
当社はPPS樹脂成形の実績が25年以上あり、これまで蓄積したノウハウや創意工夫により、 PPS樹脂成形に欠かせない5つの固有技術を「ベストミックス」の状態に融合させることで、 お客様の課題解決と必要とされる成形品の提供をお約束いたします。
【金型製作】
PPS樹脂成形ではバリやガスの発生は避けられず、これらを可能な限り抑制して成形することが必要となります、そのためには、検討段階から成形品仕様を意識した金型製造が求められます。
当社はPPS樹脂成形では、以下の点を考慮した上で金型製作を進めております。
①流動解析により、ソリやウエルド位置を考慮した「最適なゲート位置の設定」
②バリを発生させてはいけない箇所を考慮した「金型レイアウト」
③「最適なガス抜き方法」と「ガス抜き位置の設定」
【成形条件】
PPS樹脂はバリが発生しやすいことから、強度、寸法、外観の規格を満たしつつ、極力、射出圧力の低い成形条件を設定する必要があります。
一方、ガス発生を抑制するため、射出圧力を高く設定せざるを得ないなど、成形条件を決定する場面では相反する課題に対してバランスを取りながら最適化する必要があります。
当社は安定した品質の成形品を製造する手段として、それらの諸条件の最適化を図り、実験計画法を包含した成形条件設定プロセスに従った成形条件の設定を行います。つまり、成形品の 成形条件をデータ化することで「見える化」をはかり、 作業者の勘や経験に頼らない製造環境の標準化が安定した製品品質と生産の再現を可能にしています。
PPS樹脂はバリが発生しやすいことから、強度、寸法、外観の規格を満たしつつ、極力、射出圧力の低い成形条件を設定する必要があります。
一方、ガス発生を抑制するため、射出圧力を高く設定せざるを得ないなど、成形条件を決定する場面では相反する課題に対してバランスを取りながら最適化する必要があります。

当社は安定した品質の成形品を製造する手段として、それらの諸条件の最適化を図り、実験計画法を包含した成形条件設定プロセスに従った成形条件の設定を行います。つまり、成形品の 成形条件をデータ化することで「見える化」をはかり、 作業者の勘や経験に頼らない製造環境の標準化が安定した製品品質と生産の再現を可能にしています。
各種成形条件設定管理帳票
【金型メンテナンス】
PPS樹脂は成形中に発生する硫黄や塩素を含んだ腐食性ガスが、金型に固化、蓄積すると金型寿命低下や成形品の表面品質、寸法精度に影響をあたえ、成形品の品質を著しく低下させます。
当社では、成形品ごとにガス発生の許容限界を設定し、最大生産数を超えた場合は生産を中断し、金型の定期メンテナンスを行うことでバリ発生とガス発生の影響を最小化しております。
また、成形前、成形中、成形後の各過程で行う金型メンテナンスを手順化し、隔たりないメンテナンス作業と安定した成形品製造を保証しております。
【後工程】

PPS樹脂成形では、上記のような金型、成形条件、メンテナンスを十分に考慮しバリ発生の抑制をめざしても、結果的に規格を満足をせず、後工程でバリを除去する場合が多くあります。
当社は、そのような場合においても、各種バリ除去の専用設備とこれまで蓄積してきたバリ除去ノウハウの両方を活用することで、効率良くバリ除去を行うことが可能です。
【製品の評価】
当社は、成形品の機能や用途を十分に理解し、お客様が必要とする特性を完全に満たすよう、ISO取得企業として徹底した製造管理と品質管理を行います。
お引き合い段階で潜在的な品質リスクがある仕様や量産性に懸念がある仕様については、設計段階から形状提案をさせて頂きます。
また、成形品の重要管理項目について、各種仕様書の締結とお客様との測定器、測定箇所、測定方法、測定頻度のすり合わせを行うことで、製造工程だけではなく、検査工程を含めた品質基準の共有化をはかり、品質担保と品質検証(問題発生時の原因究明)ができる仕組み作りを行っております。
各種仕様書

測定要領書
3次元測定
